2020年12月2日水曜日

【UGDG】ギルド民よ、ペンを取れ! ibisPaintで描くお絵かき入門のススメ!【アドカレ2020】



この記事は、Unityゲーム開発者ギルド Advent Calendar 2020 12月2日の記事です。タイトル長いな。

前置き(それから言い訳)


うすいしおと申します。ゲームつくりびとです。

『絵本のコッペ』ならびに『ノワのお花畑大作戦!』の二作品をリリースしているほか、絵を描いてはよくツイッターに投下しています。



絵本の世界を冒険するファンタジーアドベンチャー『絵本のコッペ』。




unity1week、お題「ふえる」にて制作した『ノワのお花畑大作戦!』。



今年10月ごろにUnityゲーム開発者ギルドに参加し、Slackにてお絵描きを晒したりウミガメのスープに興じたり作曲コンペに加わったりと、手広く楽しんでおりました。

青木ととさんがこのアドベントカレンダーを提案した際も、迷う間も無く参加を決めて、12月2日という随分と早いタイミングに立候補しました。


こんな余裕綽々な文言まで添えて。



そして、現在12月1日深夜1時。



全然書き上がりませんでした。一体何が善なんだ? 怒らないから言ってみて?



このテーマでいこっかな〜と思ってた内容が思ったよりも文字数を稼げず、結局諦めて下書きを放り投げてしまったのが敗因ですね。

とはいえ、ここでウダウダ言ってても12月2日は目の前に迫っています。もう猶予は24時間もありません。

ならば、書けることを書くしかないでしょう。


僕ができるのは、Unityを使ってゲームを作ることと……絵を描くこと。(できないのは複雑なコーディングとかエフェクトの設定、DOTweenを使うこと、あと部屋を掃除すること。)


Unityの使い方は当ギルド構成員ならみんな知ってるはずですので、絵を描く方にフォーカスを合わせて話していこうと思います。


しかし、ただ描いた絵を並べるだけではあまりにつまらないし、自己満足に終始してしまいます。知らん奴の落書きが並べられて、「はいこれカウントダウンね!」って言われたらみんな怒らない?

そこで、今回は「普段絵を描かない、特にデジタルイラストに縁遠い」という人向けに、デジタルイラストの第一歩を踏み出すためのお手伝いをする記事を書こうと思います。


以上、長い前置きでした。



この先、ibisPaintの布教記事になります。


さて、タイトルにもなっている「ibisPaint(以下アイビス)」とはなんぞや?という話から入ります。

アイビスは個人制作者のかみやんさんによる、スマートフォン・タブレット向け、「やりたいことはだいたい何でもできる」高性能お絵描きアプリです。


ダウンロードは以下のリンクから。

App Store】【Google Play


ちなみにシリーズ累計5000万ダウンロードだそうです(ソース)。やば……



このアイビスペイント、僕も愛用しています。絵本のコッペに出てくるコッペノワも、お花畑大作戦の花々も、絵本のしおりや「鏡を置く」ボタン、果てはスタッフロールに至るまで、全てアイビス製です。

というか三年前にペンタブとクリスタに浮気して挫折して以来、アイビス以外でお絵描きしたことないですね!


このアプリの何がそんなに人々を引きつけるのか? どうして僕はお絵描き初心者にこのアプリを勧めるのか? 一つ一つ解説していこうと思います。



スマートフォンを使ってお絵かきをする、という選択肢。

アイビスの最大の魅力は、「clip studio(クリスタ)」のようなプロや専門家が使用する様々な機能が付随したお絵描きソフトを、自分の携帯電話やタブレットで扱うことができる! という点にあると思います。


一度触れていただければ、その機能の多彩さにはすぐに気がつくと思います。


これが基本となるキャンバス画面。


たくさん影や色を重ね塗りする時には必須のレイヤー機能は当然完備。

ペンの種類もこんなに豊富に。この下にさらにずらーっと並んでいます。

いろいろな効果を加えられる各種フィルターもある上に、

最近流行りの人工知能が色を塗ってくれるモードまであります。


しかもちょっと設定を変更するだけで、ドット絵まで描くことができちゃう優れものなんです。




これだけありながら、価格は無料、もしくは広告除去のアドオンを買っても980円という驚きの安さ。


本来、このようなお絵描きに使うソフトは、パソコンとペンタブ、あるいは液タブ(液晶付きペンタブ)を用いるのが一般的でした。


しかし、ペンタブ上で引いた線がパソコンの画面上に表示される……という感覚は、特にお絵描き初心者にとってなかなか慣れないものでしょう。初心者がいざデジタルイラストに挑戦! となった時に、この感覚の違いは挫折するポイントになりがちです(当社調べ)(サンプル数1)。


かといって画面上に直接書き込めるペンタブは、便利なのですが価格が高い。安くて3万〜5万、高いものだと50万円近くもします。ひええ


そんな状況の中で、誰でも持っているスマートフォン(もしくはタブレット)をそのまま使うことができて、かつパソコンと同等の機能が使えるアイビスペイントは、価格の面でも親しみやすさの面でも初心者にとってベストな選択肢と言えるのではないでしょうか。



さて、そんなアイビスですが、賢明なギルド民諸君なら気になっている点がありますよね。


「『スマホでお絵描き』って、指先で描かなくちゃいけないの?」



そんな自分の指の繊細な感覚に自信のない、悩める紳士淑女の皆さんにお答えします。


タッチペンを買いましょう!


そう、携帯電話用のタッチペンを使えばいいんです。

最近お店で使う場面を見かけるようになってきましたが、個人ではまだまだ普及していない気がします。


さて、もしあなたが使っているのがiPhone・iPadならばApple Pencilを買うという手もありますが、いかんせん値段がネック。続けるかどうかわからないお絵描き趣味に、ポンと1万円出すのはちょっと怖いですよね。


そこで、僕がオススメしたいのはこちら!



100円ショップの「Seria」に売っているタッチペンです。ここ5年くらい愛用しています。

Seriaには何種類かタッチペンの取り扱いがありますが、この「なめらかタッチペン」が今のところ一番しっくりきますね。


100均のタッチぺんの多くは画面をタッチした際にあまり滑らず引っかかってしまったり、反応が悪かったりと何かしらイマイチな評価になりがちですが、この商品は100円とは思えないほどスムーズな描き心地。

摩擦が少ない分、紙にペンを使って描くよりも滑らかな線を引けるかもしれません。


そして、最悪失くしても100円だからそんなに罪悪感がない(小声)。


Android版の反応は確かめた訳ではないので保証することはできませんが、少なくともiPhoneやiPadにはぴったりのタッチペンだと思います!




さあ、アイビスでお絵かきライフを始めよう!


ゲーム制作にグラフィックの要素が欠かせないことは皆さんよくご存知だと思いますが、その中のほんの少しだけでも……例えば、キャラクターだけとか、ちょっとしたUIだけとか……自分で描くことが出来たら、より表現・制作の幅が広がると思いませんか?


今回ご紹介したアイビスペイントを使えば、スマートフォン一つでイラスト制作の環境を整えることができるんです。ぜひこの機会に、お絵描きに挑戦してみてはいかがでしょうか!


この記事が、あなたの華々しいお絵描きライフを始めるきっかけとなりますように!



2020年8月23日日曜日

unity1week参加記録 お題「ふえる」

 8/10~8/16に開催されたunity1週間ゲームジャムhttps://unityroom.com/unity1weeks】に参加した記録です。


今回製作したのはノワのお花畑大作戦!というパズルゲーム。

鏡を使って光を反射させ、芽に当てて成長させて花を咲かせるというのが基本的なギミックです。詳しい内容はきっとプレイして貰えばすぐにわかると思います。




0日目

前回、お題「密」にて初参加し、「オバケがみえるなんてヒミツだよ」という二つの視点を切り替える探索ゲームを作成しました。



その際に、「楽しさ」「操作性」の評価が他の項目に比べて低かったこと、ギミック・グラフィックはある程度評価していただきましたがゲームシステムの面で物足りなかったことから、
今回はイラストに頼らず、何度も挑戦しようと思えるゲーム性のあるものを作ることを個人的なテーマにしていました。


ちなみに、期間中はお休み&特に帰省などの用事もなかったので、ほぼ制作にのみ集中できる環境にあったことはあらかじめ述べておきます。


初日(8/10)

テーマ「ふえる」の発表直後、まずはメモに思いついたことを殴り書き。



(めちゃめちゃ「大場つぐみ×小畑健」感のあるタイトルがありますね)

とはいえどれもピンと来ず、この日はうまくゲームシステムに落とし込めそうなアイデアが出てこなかったので就寝。

起床後、15時ごろになってふっと降りてきた、「花を増やせばゲームを進めるほど画面上が花でいっぱいになって綺麗な見た目になるんじゃない?」というふわっとしたアイデアから、「お花畑大作戦」の原型が生まれました。

この時点ではまだパズルゲームではなく、「光」「水」「肥料」の三要素をうまく調節して適切なパラメーターに揃えると花が咲くシミュレーションを想像していました。


その後、パラメーターを揃えるってなんだ?という行き詰まりから路線変更、を使って花を咲かせるパズルゲームに。

そして「光を反射させて花に当てる」は思いついたものの、水の生かし方を考えることができず、今回は光のみで花を咲かせることに決定。

unity1weekは締め切りが短い分、欲張りすぎるとあとで痛い目を見ることは明らかだったので、ここは妥協。

ちなみにここまでの思考時間は1時間ほどです。


その後はガシガシコーディングに励み、初日終了。


2日目(8/11)

この日もひたすらプログラム組み。


なんとか形になってきました。 


ちなみに、今回のパズルは「8×8マスとその周囲一マスに0から99の番号を割り振り、光が次に進む方向をマスの番号で指定することで、擬似的に光線を生成する」方法を採用しました。

これはUOZUゲームジャムで作成した「ゴールへの軌跡」というサッカーパズルゲームで採用したやり方をアレンジしたものであり、一度通った道であるため設計・コーディングの時間も短くて済みました。一週間しかないんだもの、時短を意識するのは大事。


3日目(8/12)

昨日の時点で基本的なシステムができたので、今日からはゲームの演出面に取り組んでいきます。本領発揮です✨



まずは「絵本のコッペ」にも登場しているロボットのノワの新規立ち絵を作成。今回のメインキャラクターです。



その後、花やらボタンやらを描きまして3日目終了時点ではこんな感じ。この日はひたすらお絵描きしてただけだから、あんまりブログに書くような話がないんだよな……。


4日目(8/13)


さて、基本的なゲームループも完成、画面の見栄えもよくなってきた……。しかし肝心なものが残っていました。ステージ作成です。

今回はパズルゲームということもあり、「プレイヤーに楽しみながらルールを理解してもらうための簡単なステージ」と「プレイヤーにじっくり頭を使ってもらう難しいステージ」の両方を作らなくてはなりませんでした。

特にテストプレイヤーをしてくれるような人もいなかったので(書いてて悲しくなってきた)、ひたすら「これは……難しい……のか? いやでもいけるはず……」と無い頭をフル活用して作りました。


余談ですが、一番最後に誕生したのがこのステージ23

自分では「フェイクも入れてるし少し難しい……かな? まあでも最後の方だし、このくらいで十分だろう」とか思ってたのですが……。

投稿後にツイートを漁ってるとやけに「このステージが難しい! 解けない!」と言ってる人が多かったので、ちゃんと難しいものを作れた喜びとそんなにやばいのかこれ!?っていう不安で、作者としても印象に残るステージになりました。実質的なラストステージだしまあいっか。


ちなみにステージ23のヒントは、一番上の芽を最初に咲かせることです。


あと、「ふえる」要素として、ステージをクリアするごとに画面下の花壇に花が増えていくようになっています。この仕組み自分では結構お気に入り。



5日目(8/14)

ここまできたらもうウィニングランです。

細かいバグを取り除き、タイトルやステージセレクト、クレジットを作成し、ちょっとした導入のストーリーを書き加えれば完成!



早々と投稿し、5日目にしてunity一週間ゲームジャムに終止符を打ちました。やったね!


以上、「ノワのお花畑大作戦!」制作の感想戦でした。評価結果発表後、また別に振り返り・反省の記事を書こうと思います。




















6日目・7日目(8/15,16)



増えました。 お題回収。


伏線も回収。

2020年8月22日土曜日

Unity初心者向け、会話アセットFungusでできること紹介!


初めてこういう技術記事的なの書きます。何か間違いがあったら教えてください……。

はじめに


僕がUnityでゲームを作るにあたって、ヘビーローテーションして重宝しているアセットに
というものがあります。


無料です。


簡単にこんな感じの立ち絵付き会話が作れます。
主にノベルゲームやストーリー付きのゲームで、キャラクター同士の会話シーンに使われるアセットですが、かなり多機能でストーリーがないゲームでも有用なので、せっかくなので紹介したいと思います。

基本全て英語ですが、そこまで難しくない単語しか使われていないのでたぶん大丈夫!


前置きはここまでにして、早速本題に入りましょう。


※この記事で登場するのは「僕が普段使ってる機能の紹介」です!だいぶ偏りがあるので使えそうなものだけ使ってね!


1.何はともあれフローチャートを作成


Fungusをアセットストアからダウンロードしたら、まずはUnityの画面上部、ステータスバーにある「ツール(tools)」から、「Fungus」→「作成(createかな)」→「Flowchart」でフローチャートを作成します。


このフローチャートがFungusの管理画面になります。Flowchartのインスペクターから、「Open Flowchart Window」をクリック。


左側が開いたFlowchartです。New Blockを選択するか、右クリックでAdd Blockを選択することでインスペクターに各ブロックの情報が出ます。

インスペクターのうち、Execute On Eventからイベントの発生条件を選び、下部の+ボタンからイベントの内容を追加します。残りは特に使わないので今は放置。


2.発火・発生条件を設定


Execute On Eventの右にあるリストから発生条件を選択します。
とりあえずよく使うのを3つ覚えてください(投げやり)。


Game Started

シーン開始と同時に発火します。

Input/Key Pressed

指定されたキーを押したら発火します。Key Codeのリストでキーを指定。

Scene/Message Received

これが3つの中で一番使い勝手がいいです。(かつ一番ややこしいのでまずは前者二つを試してみて)
スクリプトで指定された文字列が送られてきたら発火。

message」の欄に発火するための文字列を入力します。今回はkoppe(コッペ)と入れておきます。(これは僕のゲーム『絵本のコッペ』の主人公の名前です。覚えてね)


続いて、「koppe」という文字列をこのFlowchartに送りこむためのスクリプトを書きます。

新規のスクリプトを作成します。とりあえず名前は適当に「FungusExecute」とかにします。


① public class FungusExecute: MonoBehaviourのクラス内、void start()の前に以下の一文を追加します。
public Fungus.Flowchart flowchart = null;


②発火したい条件が書かれている部分に以下の一文を追加します。
flowchart.SendFungusMessage("koppe"); 

この"koppe"の部分をmessageで入力した文字列に対応させてください。


③スクリプト「FungusExecute」をオブジェクトにくっつけます。続いて、インスペクター中のFlowchartにヒエラルキーからフローチャートをドラッグ&ドロップ。


これでOK!


一例として、"Player"タグがついているオブジェクト(=操作キャラ)と接触したときにイベントを発生させたい!という場合は、以下のように設定します。

①そのまま。

②接触を判定するためのコードを書きます。
    private void OnTriggerEnter(Collider other)
     {
        if(other.gameObject.tag == "Player")
        {
            flowchart.SendFungusMessage("koppe");
        }
     }

③ここもそのまま。Player側とオブジェクト両方にcolliderを設定するのを忘れずに。

これでプレイヤーとオブジェクトがぶつかると発火してイベントが発生するようになるはずです。
 


3.イベント内容を設定


各ブロック下部のCommandsの欄にイベント内容を追加していきます。
 Commandsのさらに下にある +マークをクリックすると、イベント内容のリストがずらっと表示されます。これをクリックすると、一つずつCommandsの欄に追加されます。

先ほど設定した発火条件を満たすと、上から順に実行されます。



イベントの種類について

こちらも僕が普段使っているものをいくつかピックアップして紹介します。
ここからは箇条書きになるので、自分が使いたいものを確認してください。


会話文の表示:Narrative/Say

メッセージ表示機能です。
これ単体でも簡単なメッセージは表示できますが、「キャラクターのセリフとして表現したい!」とか、「キャラクターの立ち絵も一緒に表示したい!」とかの場合はもう少し詳しく設定する必要があります。

もう少し詳しく設定

まずは「Fungus」→「作成(create)」→「文字/Character」を、用意したキャラクターの人数分作成します。(日本語に設定してると"character"が「文字」に翻訳されている罠があります)
次に、今作ったCharacterのインスペクター内にある「Character(スクリプト)」を編集して、各キャラクターの情報を追加します。


Name Text:キャラ名。
Name Color:キャラ名の色。
Sound Effect:効果音かな?(すいません使ったことないです)→キャラクターが喋ってる間、文字表示に合わせて鳴る効果音を変更できます(情報ありがとうございます!)
Set Say Dialog:Say Dialogの設定をキャラクターごとに変えたい時はここにセットする(Say Dialogについては下の方参照)
Portraits:キャラの立ち絵。サイズで立ち絵差分の数を指定、要素に一つずつ追加していく。



また、今のうちに「Fungus」→「作成(create)」→「Stage」で ステージを作成しておきましょう。もしこの先で立ち絵を表示するなら必要です。


さて、メッセージを書くための準備が整いました。Narrative/Sayを追加し、ガンガン書き込んでいきましょう。



Character:どのキャラクターのセリフかを選択。
Portrait:セリフの隣にキャラクターの顔画像を表示したいなら、ここで先ほど追加したPortraitsの中から選んでください。
Story Text:セリフの内容を入力。

とりあえずこの三つを把握してれば言葉を話すことができるはずです。人類はついに言葉を手にしたのだ。



*日本語の文章が表示されない時は
デフォルトのフォントである「Amaranth-Regular」と「Exo2-Regular」が日本語に対応していないことが理由の可能性が高いです。Say Dialogを弄りましょう。

「Fungus」→「作成(create)」→「Say Dialog」で文字に関する設定を作成、ヒエラルキーの中にある「Say Dialog」を開いて→「Panel」→「NameText」と「StoryText」を見つけてください。
次に、それぞれのインスペクター内のText→Characterの中にあるフォントの欄に、別で用意した日本語フォントを放り込んでください。おそらくこれでうまくいくはず……。



立ち絵の表示:Portrait

Portraitを使えばどのキャラクターが喋ってるのかを明らかにするために、画面上に立ち絵を表示することができます。



Display:Show(出てくる)とHide(ひっこむ)しか使ってない……。
Character:立ち絵を動かすキャラクターを選択。
Portrait:どの画像を使うかを選択
At Position:画面のどこに立ち絵を配置するか。

移動:これにチェックするとスッ……って感じで登場するようになります。
From Position・To Position:どこからどこに移動しながら登場するかを決定。画面外から出てきて欲しい時はOffscreen Right/Leftを使おう。

これをNarrative/Sayと組み合わせるだけで、基本的な会話シーンが作れます。



まだまだあるよ便利機能!

Commandに追加して色々試してみてください。

シーンの遷移:Load Scene
遷移先のScene名をScene Nameに入れるだけ。

画面のフェードイン・フェードアウト:Fade Screen
Target Alphaを1にすると画面がフェードアウト、すでにフェードアウトしている状態からTarget Alphaを0にするとフェードイン。
僕はよく「Fade Screen(Target Alpha 1)でフェードアウト→ Load Sceneで別のシーン移動→Fade Screen(Target Alpha 0)でフェードイン」というコンボを使っています。


オブジェクトのアクティブ化/非アクティブ化:Set Active
切り替えたいオブジェクトをインスペクターから引っ張ってくるだけ。Active Stateにチェックを入れるとアクティブ化、入れないと非アクティブ化。

オブジェクトの色を変える:Fade Sprite
スプライトレンダラーにインスペクターから放り込んで、継続時間とTarget Colorを設定。

オブジェクトの移動:iTween、LeanTweenシリーズ
基本的に「ターゲットオブジェクト」が「継続時間」の間に「オフセットで定められた位置」に移動します。
全貌を把握できていないので色々試してみてください。

BGM・ SEの挿入:Play Music/Play Sound
アセットの中から使いたい音源ファイルを入れるだけ。
鳴らしたいタイミングで呼び出せるから、うまく使えばかなり重宝する機能だと思う。

他のスクリプトのメソッドの呼び出し:Call Method
ターゲットオブジェクトを入れてメソッド名を入力。これも使いたいタイミングで呼び出せるのが使い勝手良い。

などなど。



ずらっと並べるとこんな感じになります。

Fungusを使うと、イベントを「起こしたいタイミングで」「起こしたい順に」発生させるのがとても楽になります。
是非一度試してみてはいかがでしょうか。(この終わり方アフェリエイトみたいで嫌だなあ)



2020年8月5日水曜日

7月の活動報告



ブログ更新一ヶ月以上サボっちゃってたんですね。

7月に頑張った成果を2つお見せすることができたので、その紹介です。(という記事をのんびり書いてたらもう8月になって5日も経ってた)



『絵本のコッペ 』完成しました。



7月29日にリリースしました。こんな辺境のブログを覗きに来てる方なら当然もうプレイ済みだと思いますが、iOS/Androidどちらにも対応しておりますのでまだ未プレイの方はぜひダウンロードしてね!



ゲームを作るぞ!ってなったとき、一番最初に思いついた目標が「iPhoneのアプリでリリースしたい! あわよくば何万DLもされて社会的大ヒット作になってチヤホヤされたい」だったので、無事目標達成です。いえーい!



何より嬉しいのが、「ちゃんと企画段階で考えていた通りストーリーを完成させられた」ってことです。
一番怖いのはエターナルすること、次に怖いのはエターナルにビビってそこそこの完成度でリリースしちゃうことだったので……。自信を持って完成したって言えることが、こんなに嬉しいんですね。


6月の途中くらいから、「ブログ書いてる暇があったらゲーム制作する時間に充てた方が効率的じゃない?」っていう発想が湧いてきてどうにも更新をサボってしまっていたのですが、良い頃合いだしブログもまた再開しようと思います。結構書きたいネタも増えてきたし。





続いてもう一つ。

UOZUゲームジャムにて「カターレ富山賞」をいただきました。





ゲーム制作で賞をいただくことはもちろん初めて、というより何かのコンテストで表彰されるのが人生初かも……。




そもそもUOZUゲームジャムって?


つくるUOZUプロジェクトさん主催によるゲームジャムです。7月18日(土)〜7月26日(日)の九日間で、オンライン上で開催されました。

今回はサッカーJ3リーグに所属しているクラブ、カターレ富山さんとコラボしており、制作テーマは
「若い世代にカターレ富山の魅力が伝わるようなゲーム!」と発表されました。

(*カターレ富山:富山を本拠地とするプロサッカークラブ。安達監督が掲げる攻撃的なスタイルが持ち味であり、司令塔の花井選手やストライカーの武選手を中心にJ3の舞台で爆発力を見せつける。)
 (*J3:プロサッカーリーグであるJリーグの上から3つ目のカテゴリー。レベルが高くメディア露出も多いのが一番上のJ1リーグ、その下に順にJ2、J3となる。)


僕はもともとサッカー観戦が好きで、今回のジャムもカターレコラボが発表された直後に意気揚々と参加しました。

若い世代の集客を考えた時に「じゃあカターレのゲームを作ろう!」というアイデアを実行できるカターレ富山の広報さんの行動力がすごい。





何を作ったの?


 
「ゴールへの軌跡」というパズルゲームを作りました。

ボードゲーム×パズル×サッカー」をコンセプトに、ピッチを模した盤面の上に選手を配置しパスをつないでゴールを目指すゲームです。
詳しい解説は上のツイートに記載してあるURLからどうぞ! 


文章で説明するとややこしい印象を受けるかもしれないのですが、操作やUIは直感でわかるように頑張ったので、実際にプレイしてみるのが一番楽しさが伝わると思います!(今はまだ未公開ですが……)




選評で書いていただいたのですが、ベースは詰将棋のようなパズルゲームなので従来のサッカーゲームとは一味違った感覚になっており、サッカー好きもパズル好きも取り込めるような「とっかかりやすさ」が評価されたのかな? って思ってます。


カターレ富山賞をいただいた事で、今後もしかしたら何かしらの進展がある……かも……しれない? ので、もし公開することができる日が来たら、「何を意識して制作したのか」みたいな話も書きたいです。



余談




翌日何の気なく検索してたらYahooニュースに載っててびっくりした。京東…… 

2020年7月17日金曜日

プライバシーポリシー

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2020年6月11日木曜日

作者の好みとプレイヤーの好み、一致しないよねっていう話。


最近Unityいじるよりブログ書くほうが気軽にできるようになってきたかもしれない。本末転倒。

今日の更新は、一ヶ月ほど前のUnity1weekにて作った「オバケがみえるなんてヒミツだよ」というゲームについての小話です。

「メリーさん」というキャラクターが愛された話。 


「オバケがみえるなんてヒミツだよ」(略称「オバヒ」)は、3D背景と2Dキャラクターを融合させた、新感覚・視点変更アドベンチャー
主人公の少年コッペ(冒頭の画像のキャラです)が、街の人々やオバケと話しながら誘拐事件を解決する!というのがざっくりしたストーリーです。

作中には当然多くのキャラクターが登場します。
そのうち、街にうろうろしている幽霊の一人に、「メリーさん」というキャラクターがいます。



元ネタはもちろん、有名な都市伝説「メリーさんの電話」。
今作でも、とある人物に執着して電話をかけるキャラは変えていませんが、ちょっとだけひねくれた性格にしています。


で、オバヒ公開後、頂いた感想の中に「メリーさんが好きです!」と書いてくれてる方がちらほらいました。
本当にありがとうございます。五体投地。

他のキャラよりもメリーさん推しの人が多かったように思えるので、おそらく作中一番人気のオバケなんでしょう。

で。


僕、実はメリーさんのデザイン、一番描いてて納得していませんでした。というかずっと描き直したいと思ってた。

もうUnity1weekから一ヶ月経ったし時効だろう。時効だと信じてる。時効だよね??

「メリーさん」が実体のない都市伝説なのもあって、「まあひとまず少女風に書いておけばいっか……」と思ってキャラデザしたけど、人間にしてはデザインにフックがないしオバケっぽさもないし半端なデザインになっちゃったなあ〜〜って思ってました。好きになってくれた人こんな話してごめんなさい。

なんなら僕はホーラ(船の幽霊)が一番可愛いと思ってます。




だからオバヒのアイコンにも抜擢した




性癖がバレそう。



なんでメリーさんが好かれたんだろう?


自分なりに分析してみます。


1.キャラクター像がつかみやすい

今回のゲームが普通にやっても10分、サクサクプレイすれば5分もかからないようなボリュームだったのもあり、一人一人のキャラクターに対し十分に深掘り・感情移入するだけのセリフ量や猶予はありませんでした。
その点、メリーさんについてはベースに「メリーさん」という実在する(実在はしていない)キャラクターがいたことで、「ああ、あの都市伝説の亜種なんだな」と受け入れてもらいやすかったのではないでしょうか。

2.自分が(そこまで)好みを詰めすぎなかった

メリーさんは実際の都市伝説をベースに、物語にフィットするように少しだけアレンジしたキャラクターです。
一方、他のキャラクターは僕が好きなように、性格も喋り方も何もかもを作りました。自分で生み出したキャラクターですもの、僕にとって愛着が湧きに湧いてるのは当然ですが、プレイヤーにとってそこは関係のない話。むしろ、フラットな視点で眺めれば余計な作者の意思が入ってないように見えるのかな。

なんか書いてて悲しくなってきたぞこの文。


作者の好みとプレイヤーの好みを一致させたい!


というわけでタイトルの話になります。

とはいえ、メリーさんの話で実感したのは、正直なところ何が人気になるかは読めないなって……。
誰もを魅了する圧倒的な才能があるわけでも、これから人気になるジャンルを把握する能力も持っていないので。しゃーない。

だから自分がこれからできる対策は二つかな。

・ゲームをたくさん作る。キャラもたくさん作る。そのうちどれか一つでもいいから誰かの好みど真ん中に刺さってくれることを祈って。

・宣伝しまくる。この世界には70億人もいるんだから。

(今世界人口調べて見たら2019年時点で77億人もいました。)



というわけで結局、物量作戦が最強という脳筋スタイルに収まってしまいました。
幸いなことに時間だけはまだ死ぬまでだいたい80年くらいあるはずなので、のんびり頑張っていこうと思います。おしまい。


2020年6月9日火曜日

ゲームを作る三要素の話とか。


今日もまたこんな感じで一日が終わる。


「絵本のコッペ」第2章公開しました!



第2章最大の壁はBGMの作曲でした。

僕は作曲するときはいつも、「天からなんかいい感じのメロディが降ってくるのをひたすら待つ」スタイルなのですが、2章BGMはいつまでたっても来なかったので「リズムを感じられるようなベースラインを作ってから、メロディをそれっぽく打ち込む」スタイルに変えたらなんとかできました。



迷走。

今までになく時間はかかりましたが、結構大人っぽいフレーズになってそれなりに満足です。


ちなみにもう3章BGMは完成しました。
制作時間にして2章BGMの10分の1くらい。なんで???



あと今回得た知見として、

Fungusめちゃ便利。


今まで「会話用に入れたアセットだけど、まあ色々便利な機能あるんだろうな〜」とぼんやり思っていたんですが、確かに凄かった。
カメラ移動・BGMのタイミングセットなど今まで「なんちゃらコントローラー」って感じのスクリプト書いてチマチマ動かしてたものを一括で管理できる。2章のストーリー中のイベントで起こる全てはFungusを使って動かしてます。つよい。


コーディングできるだけしたくない凡人(僕)の味方! すごい! ありがとう!



コーディング・グラフィック・サウンド 「全部」やらなきゃあならないのが「ゲームクリエイター」のつらいところだな


しんどい。どうしてこんな苦行やってるんだ?


ゲーム制作沼にダイブする前は、「ゲームを作る=プログラミングぽちぽち」なイメージをずっと持っていました。

でも実際にやってみて、一番時間持っていかれるのはグラフィックだし、一番頭を悩ませるのはサウンド。イメージと全然違った。

まずグラフィック。キャラクター素材だけ描いておけばOKなんてものじゃない。
画面上に存在する全てのオブジェクト・背景・UIまで自分で用意しなきゃいけない。なぜなら自分のゲームに手をつけられるのは自分しかいないから。
しかもそれを全ステージ分。

さらにサウンド。BGMはバックグラウンドミュージック、主張しすぎるとプレイの邪魔になる。かといって主張しないと無音と同じ。絶対音感よりも求められる絶対バランス感覚。BGMだけじゃ寂しいので、適切にSEも用意しなきゃいけない。
それを全ステージ分。

やることが……やることが多い……!


グラフィックとかフリー素材バシバシ使うのが一番手っ取り早いんだろうし、多くの制作者さんはそうしてるんだと思う。
しかし「全部自分で作ってちやほやされてぇー!!」っていうスケベ心が邪魔をする。


チーム制作してみたいな。同じ時間で倍のクオリティと作業量を得られるなんてあまりにも魅力的。あと互いに意見を出しあって制作物をブラッシュアップさせてくの楽しそう。

もしも誰かに誘われたらホイホイついていきます。でも自分からは声をかけられないチキンハート。今度のUnity1weekとかで誰か組んでくれる人いないかな……。
コーディングつよつよさん、どなたか誘っていただけないでしょうか。当方絵描き(ドットは打てない)も曲作り(コード進行とか全然わからん)もできるよ!(でも全てが誰かの下位互換)


【UGDG】ギルド民よ、ペンを取れ! ibisPaintで描くお絵かき入門のススメ!【アドカレ2020】

この記事は、 Unityゲーム開発者ギルド Advent Calendar 2020  12月2日の記事です。 タイトル長いな。 前置き(それから言い訳) うすいしお と申します。ゲームつくりびとです。 『絵本のコッペ』 ならびに 『ノワのお花畑大作戦!』 の二作品をリリースして...